帰宅欲求の強いK夫妻。家はカギがかかっていて入れない。
奥様はジャスコのカギ屋に頼んで開けてもらえばいいと言い出します。
ジャスコのカギ屋に行ったら出張はしていないと断られました。
しかたなく近所の中華料理屋で嫁の帰りを待つことに。
その後、嫁の職場まで行きますが、出張中だと嘘をついたところ、、
奥様に違うカギ屋に行けと言われる。
カギの〇谷に行くが既に閉まっている。
じゃあ交番に行ってくださいと言われる。
南交番に行ってくださいと・・・
南交番に車を走らせたところ、交番の目の前の交差点の信号が赤で停まります。
奥様たちの目にはまだ交番が入っていません。
僕の目にははっきりと交番が入っています。
交番には先客がいました。
若い男性でした。
なにやら立ち話をしています。
警察官はそれなりに忙しそうです。
ここでこの夫婦を交番に連れていき、
「家のカギをなくしたので開けてください」などと
お巡りさんに言わせるわけにはいきません。
たぶん、僕が白い眼でみられます。
警官が言う言葉は想像がつきます。
「そうゆうことは鍵屋に頼んでください」です。
そこで奥さんが言う言葉も想像がつきます。
「じゃあカギ屋を紹介してください」です。
ここで警官がまた僕に白い眼を向けることでしょう。
あーいやだいやだ。
僕は、南交番の前を素通りしました。
どうしたものかと思いながら車を走らせていると、
奥様が突然言い出しました。
この前泊まった旅館みたいなところ(のじり苑のことです)にまた泊まろうかしらと。
けっこう居心地がよかったような気がする。と。
チャンス!!
間髪を入れずに、
「そうでしょ。今日も泊まろうよ」と言います。
「明日になれば、嫁も迎えにくるんだから」(嘘です)
奥様「そうしようかしら」
とうとうこの時が来ました。
僕は会社で待機しているひとみさんに「帰るよ」とLINEし、
会社に車を向かわせます。
ほどなくしてグループホームのじり苑に到着
男性スタッフとひとみさんが玄関前で待機しています。
どうやら旅館のドアボーイたちを演出しているようです。
奥様「ここどこ?」
私 「旅館ですよ」
奥様「いや、いや、私帰りたいの!!」
私 「・・・・」
あらららら・・・
たったの5分で言うことが変わってしまいます。
ドアボーイにふんした男性職員がなんとか説得を試みるも、
奥様は車を降りないと言う。
僕はあきらめて、また車を出します。
なんということでしょう。。。。
続く。