「認知症不明者1万2000人」
先日の東奥日報にこの文字が大きな見出しで載りました。
うちの利用者さん達はほとんどの方が夜7時までには寝てしまうのですが、
少なからず8時くらいまで起きている方もいます。
そのうちのお二人、りうさんと小林さんとリビングで談笑していた時の話です。
りうさん 「認知症不明者1万2000人だって!あら~私もこうなってしまうのかしら。あはははは(笑)」
私 「・・・」
小林さん 「ほんとよね~大変な話しだよね~」
私 「う~ん・・・」(リアクションに困ってしまいました)
3分後・・・
小林さん 「認知症不明者1万2000人だって!私もこうならないようにしないと」
りうさん 「あはははは(笑)ほんとだよね~(笑)」
私 「・・・・(苦笑)」(ここは笑っていいところなのかどうか悩んでしまいました)
この時は、
へ~1年間に認知症が原因による行方不明者が全国に1万2000人もいるんだ~
そんなにいるんだ~じゃあうちの利用者さんが無断外出して行方不明にならないのはある意味奇跡のようなことだな~
と思っていました。
ところが、このブログを書くにあたり、この記事の中味を一字一句読んでみると・・・
・認知症やその疑いで所在不明になったとして全国の警察に届けられたのは昨年1年間で1万2208人
・病気や事故などで発見時に死亡が判明した人は過去最多の479人
・昨年中に所在未確認だった人は150人
・青森県で届出を受理したのは42人で、3人の死亡が確認された。
・昨年中に所在が確認できたのは1万2121人で届出当日に見つかったのは7割近い8310人、1週間以内が97.9%にあたる1万1872人だった。
つまり行方不明者が全国で1万2000人ぐらいいるというのはあくまでも警察に通報された数であって、
ほとんど(95%近く)の人は一週間以内に無事に発見されているということになります。
実際にみつかっていないのは全国で150人だけ。
死亡してしまった状態で発見された人は全国で479人。青森県では3人だけ。
この3人にうちの利用者さんが入ることはまずないでしょう。
うちは設立からまもなく13年間がたちますが、たとえ無断外出はあっても、それによる事故や死亡などは過去に一度もありません。
りうさんや小林さんが笑っていた冗談は私も笑っても良いとこだったのです。
とはいえ、これからの時期はますます気を引き締めなければいけません。